EPKが提案すること

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伝統ブランド表現した照明

Hanazono × EPK

花園万頭の写真

設計
竹中工務店
所在地
東京都 / 新宿区
竣工年度
2012年

創業百七十余年の老舗和菓子屋「花園万頭」の新宿本店が2012年5月に
リニューアルオープンし、店舗の照明器具をEPKが担当させていただきました。

創業1834年 老舗和菓子屋の新店舗

新宿5丁目、花園神社のすぐそばの、見通しの良い角地。花園万頭新宿本店は1階が店舗、2階が甘味処になっています。 ここでは、素材を厳選して丁寧につくられた和菓子店の新店舗にふさわしい、伝統とブランドを表現する照明の計画が行われました。すっきりした店構えの広いガラス開口部からは、夜になると明るい店内の様子を見ることができます。 温かい和風のモチーフに統一されたシャンデリアとペンダントライト、壁をまっすぐに照らす間接照明の水平の光は、和風でありながらモダンな演出効果を持ち、通りがかる人々に強い印象を与えます。

花園万頭新宿本店の写真

シンボルの和風シャンデリアの写真

1階 シンボルの和風シャンデリアは、福を呼ぶ最中のモチーフ

ガラス張りの正面入り口を入ると、吹き抜け天井の開放的な空間が広がります。そこに設置されているのが、円状(1200φ)の大きな特注シャンデリアです。菓子の素材を大切に選ぶ、老舗の和菓子屋。 それにふさわしい店舗をつくりあげるために、照明器具の素材にこだわり丁寧な仕上げを行いました。 デザインのモチーフは、福を呼ぶという最中「福よせ」。お店やお客様に幸せが訪れるように願いを込めた照明器具です。

器具のセードには和紙を使用しています。下部には控えめなきらめきを持つ泡の銀和紙を使用し、花園万頭の源である加賀の雅な雰囲気を演出しています。上部にはシンプルな越前和紙を使用し、質感の切り替えを行っています。また、花園万頭のイメージカラーと言えるあずき色をアクセントとして使用することで、店舗空間とより一体となった照明器具が実現しました。器具全体が和紙独特の柔らかい印象で包まれ、LED電球に照らされて、上質であたたかな光が店内に広がっています。

1階 シャンデリアとマッチするスタンド照明

テーブル上のスタンド照明も、シャンデリアと同じく最中のモチーフを採用しました。シャンデリアとマッチしたデザインは、空間のアクセントになるとともに空間全体に統一感を与えています。 このスタンド照明は、シャンデリアよりも人に近い位置にあることで、和紙のあたたかみをさらに肌で感じることができる照明となりました。和紙を通した優しい光は、お客様とのコミュニケーションがより温かいものになるような演出効果を持っています。

シャンデリアとマッチするスタンド照明の写真

花園万頭の写真

2階 開放的な茶寮に灯るペンダントライト

階段を上がると、1階店舗と吹き抜けでつながっている甘味処があり、おいしい甘味をいただきながらくつろぐことができます。こちらを照らす小型ペンダントは、1階の和風シャンデリア上部に使用した越前和紙で製作されています。フランジと吊金具の部分は花園カラーのあずき色とし、天井ともマッチしたすっきりした収まりとなりました。和紙からもれる光のあたたかさと、シンプルで統一感のあるデザインが両立した照明によって、茶寮は洗練された落ち着きを持つ空間になりました。

「取り付け」へのこだわり

1階のシャンデリアは特に、器具の取り付けにもこだわりました。EPKはプロジェクトや建築に合わせて最適な器具をデザインする特注製作を行っています。製作される器具は代わりのきくものではないため、丁寧な設置が必須です。このオリジナルシャンデリアを設置する際にも、熟練の技術者による細心の注意を払った作業が行われました。

EPKのこだわりと役割

シンボルとなる特注照明器具をデザインから取付まで、最初から最後まで細部に渡り、製作を担当致しました。
老舗和菓子屋が新たな歴史を刻んでゆく新店舗、伝統とモダンの融合する空間をEPKの特注照明器具が「照らす」ことで彩っています。