EPKが提案すること

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次世代型ショールーム

Car Showroom × EPK

設計
丹下都市建築設計
所在地
愛知県 / 名古屋市
竣工年度
2017年

名古屋トヨペット檀溪通店が2017年2月に竣工し、照明器具をEPKが担当させていただきました。

名古屋トヨペットの旗艦店として「多様な人々が、様々なレベルで交流することが可能なくるま屋」を目指した、名古屋トヨペット檀溪通店が誕生しました。現代の新しいくるま屋が担うのは、車の販売だけではありません。ここは、車の購入だけでない、街のコミュニティ施設としての機能を持った新しい形のショールームです。

帯状のフィンを照らすRGB照明の演出

まず印象的なのが、そのファザードです。建物には3方向ガラスカーテンウォールで、トヨタ2000GTのボディーラインを再現した奥行の異なる三種類の流線形のフィンが取り付られています。フィンは、RGB照明によりライトアップし、夏は爽やかなイメージ、秋は落ち着いたイメージ、といったように季節ごとのイメージで色が設定されています。また、イベントに合わせて自由に色の構成を変えることもでき、その時々で訪れる人を楽しませています。

エントランス―木調が温かな歓迎の空間

1階の来客用駐車場は、木調ルーバーが天井に設置され、内部へ招き入れるような雰囲気を演出しています。このルーバーの間にはEPKの特注スポットセルライトを設置し、柱廻りのダウンライト、壁の間接照明と合わせて、駐車場全体が明るく快適な空間にしました。
1階エントランスを入るとすぐラウンジです。空間は全体としてなだらかな曲線で構成され、壁は木調で、天井から間接照明で照らしたドレープ状のメタルカーテンが下がっており、ホテルルビーのような落ち着いた雰囲気となっていあす。リングで構成されたモニュメントのような照明器具は、リングに組み込まれた間接照明と、その間のダウンライトで周囲を明るく照らします。それらを引き締めるように、窓際ラインにエッジライトを設置し、すっきりとした輪郭を強調しました。

ショールーム―車を魅せる、自由自在な光

2階にはショールームがあります。1階のなだらかな木調イメージと呼応する天井の木調ルーバーは、一枚一枚異なった曲線で、緩やかなカーブを描いています。ルーバーにはベース照明のスポットライトに加えて、車の展示状況の変化に合わせて照らし方を調整できるように、ムービングスポットライト「SALIOT(サリオ)」を設置しました。この器具は、スマートフォン等から、調光調色・照射方向・配光角度をワンタッチ操作できます。
ショールームの壁面は左官の挾土(はさど)秀平氏によるアートウォールで、乳白色の素面にシルバーのラインを施したデザインです。フィルターで調整した柔らかいダウンライト・スポットライトの光がこの壁面を連続して照らすことで、空間全体が柔らかなな空気をまとっています。

地域の人のための、心地よい多目的空間

2階多目的室は、ヨガから工芸まで、地域住民の方々の趣味の活動に気軽に利用していただけます。地域とのコミュニケーションを広げていこうとするトヨペットならではの、より豊かな生活を実現する空間です。空間はショールームと同様の光が続き、明るく爽やかな印象になっています。
またここには、ショールームとしては珍しく、広く機能的でありながら居心地の良い授乳室が設けられています。やさしい光が特徴のMarset(マルセット)社Nolita Cotton(ノリータコットン)を設置することで、落ち着いて授乳できる雰囲気になりました。キッズコーナーには同じくMarset社製で、ポップなデザインと温かみのある光が特徴のTamtam(タムタム)を設置し、楽しげなブースにしました。。

EPKのこだわりと役割

三好店に続いてEPKが照明器具を担当した名古屋トヨペット檀渓通店。最先端の照明手法を取り入れた新規性とともに人々の集う憩いの建築空間です。地域のコミュニティースペースになる次世代型ショールームというコンセプトを引き継ぎ、地域の人々に愛される場となることを願っています。